商業施設の大型LEDビジョン、駅構内の超横長サイネージ、イベント会場のLEDウォール、複数ディスプレイをまたぐ統合演出——。これら「目を引かせる見せ方」を成立させるには、複数のディスプレイで完璧に同期する映像と、自由なレイアウトで構成された大解像度コンテンツが必要です。eRendererは、そういったアグレッシブな映像表現を、専門ツールに頼らず社内で何度でも組み立てられるサイネージ向けコンテンツ準備ソフトウェアです。
商業施設、駅、空港、イベント会場の大型ディスプレイ群。それぞれが訴求力の塊である一方で、それを活かすコンテンツを作る作業は重たいものでした。
複数のディスプレイにまたがる演出、横長ディスプレイ専用の構図、LED壁面の分割配信、複数テナントの映像を1つのビジョンに統合する——こうした制作は、After Effects のような専門ツールを習得するか、外部の制作パートナーに依頼するか、そのどちらかが慣例でした。社内で対応すれば習得コストが、社外に依頼すれば発注から完成までの数日のリードタイムが必要になります。
そして複数の動画ファイルを組み合わせた演出を作ろうとすれば、ファイル間のタイムベースを揃える地道な作業が編集側にのしかかります。プレイヤー側で組み合わせるにせよ、複数のディスプレイ向けに分けて出力するにせよ、素材を揃える作業そのものが手間の発生源でした。「目を引かせる見せ方」を実現したい現場と、それを実装するための時間・スキル・タイミングの3つの壁の間には、はっきりした谷があったのです。
eRendererは、専門ツール並みの表現力を、PCを使う方なら誰でも触れる操作性で実現するために設計されました。複数映像の同期統合から複数ディスプレイへの分割出力までを、現場の手元で組み立てられる形にしました。
eRendererの設計は、「プレイヤー側で頑張らない」「専門ソフトに頼らない」「制作の往復に時間をかけない」という3つの省略を、現場で手軽に実現できる形に落とし込んだものです。仕様策定からアーキテクチャ設計、ソフトウェア実装、ユーザーインターフェースまでを当社の開発チームが一貫して担当したからこそ、専門スキルを持たない方でも、アグレッシブな映像表現を社内で組み立てられる完成度として成立しています。
eRendererは、当社が横長LEDディスプレイ向けに取り組んだ初期のプロダクトのひとつです。「PC環境で業務用システムを成立させる」「計算負荷をどこで処理するかを設計判断として問い直す」——この発想は、用途も規模も異なる後続の製品にも形を変えて引き継がれています。
私たちが提供しているのはサイネージのコンテンツ準備ソフトウェアですが、現場で生み出されているのは、これまで時間と専門スキルが壁になっていたアグレッシブな映像表現を、自分たちの現場で何度でも作り直せる自由そのものです。